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AIを導入する企業組織のあり方とLINE WORKS×LINE CLOVAで創る新しいソリューション

2020年7月29日〜2020年8月5日に、LINE社の法人向けAI製品・ソリューションに関するカンファレンス『LINE AI DAY』が開催されました。

本記事では、2大AIメディアのキーパーソンによるセッションとLINE WORKSとLINE CLOVAの活用についてのセッションをレポートします。

国内2大AI専門メディア対談年表で振り返るAI発展の軌跡

AIに関しては常に話題になっている昨今ですが、ここまでの盛り上がりを見せているのはここ数年のことです。このセッションでは、2大AIメディア「AINOW」と「Ledge.ai」のキーパーソンより、業界の変遷と今後の見通し、そして企業に必要なAIの取り組みについて紹介されました。

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--2019年までのAIの流れ

2019年までのAIは以下のような流れで進んできました。

2017年:AIのビジネス利用元年


AI2017年

 

2018年:AIの熱は加速、一方で課題も露見し始めた


AI2018年

 

2019年:データの争いと自然言語処理の発展の1年


AI2019年

 

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「(2018年SoftbankWorld2018で)孫さんはAIの話を3時間しましたね!
今AIをやらない人は自分の仕事に向き合っていない、と言っていることがすごいです」(小澤氏)

「AIを制するものが未来を制すると、AI群戦略を提唱されていましたね」(高島氏)

「2019年に大企業(ソフトバンク)の社外取締役に
大学教授である松尾豊氏が就任したのもびっくりしました。
ビジネスの中に技術を取り入れていこうという意志を感じますよね」(小澤氏)

 

2020年、AI活用のポイントは?

2019年は自然言語処理の技術の発展が見られ、この流れは2020年も続いていくと考えられます。加えて、画像生成技術についても注目です。AIを導入するだけでなくDX化の流れも加速するでしょう。

--1.今後さらに重要視されるDX化の流れ

DX化の流れは新型コロナウイルスの影響もあり止まることはありません。AIを活用しDXを推進したいという企業はたくさんありますが、果たしてDX推進を進めるにあたり企業は何をやるべきなのでしょうか?

「組織がちゃんとしているとAI導入は選択肢として自然に出てくるはずなので、誰にとってどういう利益があるのかを見た上で、組織がプロジェクトを作っていくということが求められる」と小澤氏がいうように、まずはDXを推進できる基盤作りが重要なポイントになるでしょう。

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「AIだけでは何も解決しなくて、そもそもデジタル化が必要です。
そのためにはそもそもDXを推進できるような組織や文化を作って、
やりきることが必要ですよね」(高島氏)


「AI導入は点である」と両者がいうように、AIを導入すること自体が目的になり、その位置付けまでを明確にしている企業は意外と少ないのではないでしょうか。

「DXは基盤のところを整備していこうという流れなので、それができていないとAIを導入しても何も始まらない」(小澤氏)

AIを導入すればすべてがうまくいくわけではありません。業務全体を見直したうえで、どの工程にAIを導入すれば業務改善ができるのか、点ではなく線になっているのか、しっかり見据えていくことが重要です。

--2. これから注目のAI技術

自然言語処理の分野においては、目覚ましい発展が起こりました。私たちの仕事は言語(テキスト)を使うことで成り立ちます。とくにホワイトカラーの仕事がそうでしょう。その言語を使う仕事が、AIの自然言語処理技術の向上により、今、大きく変わろうとしています。

たとえば『LINE AiCall』を使えば、AIが電話応対をしてくれるため、オペレーターによる事務的な顧客対応はAIに一任することができるようになります。このように、AIとの協業が現実的になってきた現状を踏まえると、ホワイトカラーの仕事の進め方を、改めて見直す時期にきているのかもしれません。

また、従来の画像認識技術に加えて、今後は画像生成技術にもさらなる注目が集まるでしょう。自動運転、映画・ゲーム業界、広告業界におけるバナー生成など、利用シーンは多岐にわたることが想像されます。

「これから自然言語処理、画像生成の分野でブレイクスルーが起こると思います」(小澤氏)

この言葉に象徴されるように、自然言語処理の分野、とりわけディープラーニングやAIを活用した翻訳の領域では目覚ましい発展が見受けられます。たとえば、昨今のGoogle翻訳の精度は以前に比べて飛躍的に向上しましたが、最近では「DeepL翻訳」が登場し、あの「Google翻訳」を凌ぐとも評されています。自然言語処理の領域における様々な取り組みには今後目が離せないでしょう。

 

LINE WORKSとLINE CLOVA活用で業務効率を飛躍的に向上

LINE WORKSは、バックオフィスの業務効率化を目的に、多くの企業で導入されています。このセッションでは、LINE CLOVAとの連携による従業員の飛躍的な業務効率化について紹介されました。

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“仕事で使うLINE“として、販売開始から3年で27,000社が導入し、グローバルで見ると10万社を越える企業に活用されているLINE WORKS。

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「LINE WORKSはお客様のLINEとつながることができるのが他のビジネスチャットとの違いです」と荒井氏が言う通り、多くの企業に活用されている理由は、LINEメッセンジャーアプリのような使いやすさに加え、ビジネスで安心して使える管理機能とセキュリティを兼ね備えたクラウド型のサービスであるからです。

 

--LINE WORKSとLINE CLOVAのAIを連携した活用事例

では、LINE WORKSとLINE CLOVAを連携することで、具体的にどのような効果が生まれるのでしょうか。LINE CLOVAとLINE WORKSを連携させて、社内の精算や申請のプロセスを効率化する企業の活用事例がセッションにて紹介されました。

具体的には、経費として申請したいレシートや領収書などを『CLOVA OCR』でテキストデータ化し、『CLOVA Chatbot』と会話をすることでシステムへの登録が完了します。『CLOVA OCR』を活用することで、多数の領収書やレシートを伴う経費精算や経理のデータ入力業務を大幅に効率化することができます。

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『CLOVA OCR』の特徴  製品の詳細ページへ 

・世界最高水準*の認識精度で、あらゆる書類や画像のテキスト化が可能
・簡単にLINEやLINE WORKSとの連携が可能
(カスタマーサポートなど、OCRの活用領域を広げた使い方も可能)
*文書解析と認識に関する国際会議(ICDAR:2019/3/29時点)で4分野にて世界No.1を獲得

『CLOVA Chatbot』の特徴  製品の詳細ページへ

・人間らしい自然な会話(複数エンジンによる高い正答率)
・LINE公式アカウントなどのLINEサービスとの連携が簡単
・簡単操作で誰でも設定可能な高機能ビルダー



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WORKSとLINE CLOVAで創る新しいソリューション

さらに、今後の展望としてLINE WORKSとLINE CLOVAの連携による新しいソリューションについても紹介されました。

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ユーザーが企業とつながる経路は、たとえばLINE公式アカウントなどのオンライン経由と電話の2軸があります。ユーザーとのコミュニケーションにLINE公式アカウントを活用する企業が増えていますが、全てのユーザーがオンラインを介したコミュニケーションを好むとは限りません。

問い合わせの自動化には、オンラインと電話それぞれに適した対策が必要であり、オンラインではチャットボット、電話には音声応対AIサービスの『LINE AiCall』などの活用が期待されます。また、一時応対した情報をLINE WORKSを介して瞬時に営業担当に伝えることができれば、ユーザーへの即時対応と企業の業務効率化を実現することができます。


さらに、顧客管理ツールとLINE WORKSを連携することで、問い合わせごとの最適な応対を実現する“営業支援の仕組み”を構築することも可能です。たとえば、ある企業では、LINE WORKSと各種システム/AIを連携することで、商談時の担当者とユーザーとのログデータをAIが分析し、最適な言葉遣いや連絡のタイミングなどをチャットボットを介して営業に指示を出す取り組みが実践されています。

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「上司から「あのお客さんはどうなっているんだ」とチャットボットを介して
自動で指示が飛んでくるイメージですね」(荒井氏)

「逆に管理職がAIに置き換わるかもしれないですね(笑)」(齋藤)

 

--AIの導入で攻めの営業を実現

今までAIは、業務効率化という「守り」の文脈で使われている場面が多くありましたが、AIとLINE WORKSの連携にも見られるように、問い合わせの自動化から営業の最適化などを実現する「攻め」のAIにチャレンジするケースが今後増えてくることが期待されます。

セッションの最後に LINEの齋藤はこのように話しています。
「AIは使い方次第です。エクセルと一緒なんです。AIでこういうことができるのではないかと、現場の方が考えていくのも大切です。どんな小さなネタでも改善できる部分はたくさんあるので、ぜひリクエストいただければと思っています」

AIを導入しても現場がしっかりと使いこなせなければ意味がありません。現場の意見を反映し、業務フローを見直した上でAIをどう活用するかを検討することが、AI導入成功の鍵となるのではないでしょうか。

 

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